『ヒミツ』第11巻 43 親たち3

2025.04.21 その他

43 親たち3

あなたの人生のしんどさの大半はね、自分と肉体を同一視しすぎる

ことから生じていたの。

けれどあなたは気づいた。

季節が過ぎたら服を着替えるように、

目的の学びが終わったら、あなたはその肉体を脱ぎ替える。

これまでそうしてきたし、これからもそう。

夏をエンジョイしたいなら、やっぱ夏服の方がいいでしょ。

真夏なのに、いくら高機能だってダウン100%の極厚オーバーじゃ、

活動しづらくてしょうがない。

肌を守る機能が低くても、保温機能がタコでも、

風通しがよく、動きやすい半袖の方がぜったいいいよね。

夏に、高価なダウンジャケット着てないからといって、

「足りない」「劣ってる」「不十分」だなんて言わないでしょ。

その肉体も同じよ。

その程度の顔で、その程度の学歴があり、その程度のお金を原資に、

その程度の親子やパートナーと、その程度の仲間たちとでつむぐ人生こそ、

あなたの目的だった。

あなたの狙いは、その肉体に固有の人生だからこそ学べる、

《珠玉の経験たち》だったの。

あの人に比べて足りないわけじゃない。

すごい人に比して劣っているわけでもない。

モデルさんに比べて美しくないわけでもなく、

東大卒者に比べて低いわけでもない。

まさに、ありのままの、そのあなたの人生こそが、

あなたには輝いて見えたのよ。

ピッタリ、だった。

100%どストライク、ビンゴ100連発。

あなたは、まさにあなただからこそ、あなたを選んだの。

ありのままのあなたが、とっても、とっても、ステキに見えた。