『ヒミツ』10巻 44 次のフェーズへ5
44 次のフェーズへ5
当面の日本の特徴を一言で表すなら、「漁夫の利」。
日本の立ち位置がいかに特殊かってね、
日本にこれからいかに特殊な役割があたえられてるか、って
ことと同義。
たとえば、石破さんはすぐに解散総選挙したでしょ。
あのタイミングでそんなことしたら大敗するのが
子どもにだってわかるに。
事実、与党連合はあっさり過半数割れに。
なぜ?
ご指示があったのよ。
余計なことすんな、って。
自民党は一応保守政党なので、身を犠牲にしても、
家を焼かれても、国益のために行動しようって人が出てくる。
じゃまなのよ、そういうの。
だから政権与党を過半数割れに追い込み、
野党と協議しないとなにも決まらない、
結局なにも決められない、という状況を作り出す必要があった。
似た状況は、フランスでも起こっている。
欧州議会選で大敗した直後、なぜかマクロン大統領は、
自分の権力の基盤である国内議会の解散総選挙を強行したの。
もち、結果は惨敗。
かくして欧州リーダーの一角を占めるフランスは
欧州の盟主ドイツはというと、破滅的な移民の大量受け入れと、
ロシアに依存するという無謀なエネルギー政策、
そして経済面では中国に依存するという致命的な貿易政策で、
忠実なシモベぇたちも、たいへんなのよ。
ご主人様には逆らえないし、国益のために行動なんかしたら
家を燃やされ、家族から死人まで出ちゃうから。
それは、トランプも同じ。
救世主なんかじゃないわ。
たしかに、バイデン3号(1号と2号は認知症でリタイヤ)が
さんざんやらかしてきたことの解決策を連発するので、
一見すると正義の味方に見えるかもしれない。
でも、そうじゃない。
トランプの役割はね、解決策を過剰にやりすぎて、
米国とその同盟国たちをよりいっそう困難な状況に
追い込んでいくことなの。
「よりいっそう困難な状況」には、もう解決策なんてない。
もう、誰がなにをやっても回復不能。
そんな強硬策を連発する必要があるので、
上院も下院も大統領選も制するという、
強力なトリプルレッド政権が必要だっただけ。
・・・・かくして、来年も世界史は回されていく。
予定通りに、ね。
で、問われるわけ。
じゃあ、そんな世界史を生きるあなたはどうするの?