『ヒミツ』10巻 23 メカニズム7
23 メカニズム7
大事なことなので、再掲するわ。
もう一度、この作り込まれた構造たちを眺めてみて。
・人々がマネーを追いかけ/マネーに追われる社会構造
・人々が不安を内面化しやすいメディア構造
・いくら働いても豊かになれない搾取の構造
・企業たちがどんどん倒産に追い込まれていく経済構造
・なけなしのマネーさえも奪われる税の構造
・国民たちが思考を停止していく教育構造
・金融があらゆる産業の頂点に君臨する支配構造
・いつまでも終わらない戦争の構造
・今後もずっとつづく物流の停滞構造
・100年に1度の自然ではない自然災害が、なぜか毎年つづく気象構造
巨額の予算と、たくさんの人員が投下されて作り込まれた
構造たちね。
もしこれらに個人で立ち向かわざるをえないとしたら、
クラクラしない?
とうてい勝てる気しない。(笑)
・・・まぁ、それでもなんとかなっちゃうのが
神の神たるゆえんなのだけれど、
こっちにもある程度の予算とマンパワーがあれば、
より対応しやすくなるのはあきらか。
筆者が推奨するのは、
(1)会社を活用する
(2)そもそも戦わず、対抗もしない
というやり方。
<(1)会社を活用する>
会社なら、ある程度まとまった予算が使えるし、
人員もそれなりに確保できる。
特に当社は「得意分野持ち寄り制」なので、
苦手な構造への対応は得意な人に任せることができる。
だから当社では、
①好きなことを、②たのしみながら
③やりやすいやり方で、④他人に役立てる
という基本ポリシーが策定されたの。
みながそれぞれ、《神通力》を発揮できるように。
ただしその《神通力》も、方向性がバラバラなら
有効に機能しない。
「←」と「→」が同時に発揮されたら打ち消し合い、
効果を生むことができなくなっちゃうでしょ。
だから「方向性は社長が決める」という社内ルールも
明確にされた。
社長が決めた方向性=経営方針に沿った形で、
各現場現場が試行錯誤し、創意工夫を重ねていくの。
「→」と「→」と「→」と「→」と「→」が合わさると、
「――――――――――――――――→」 という大きな合力になる。
単独ではとうていなしえなかった、すごい仕事が可能になるわね。
そして、方向性をそろえるには、価値観の共有が必須。
みんながあさっての方向を向いてて、勝手に野球やったり
自由にサッカーしてたり、気まぐれにバトミントンしてるようじゃ、
どんなスポーツであれ、まともな試合なんかできっこない。
だから彼は、「仕事にワォ!を。人生にトキメキを。」って社是を創ったのよ。
おどろくほどたのしんでる人は、活躍する人。
わくわくときめいている人は、充実ライフを過ごす人。
両方とも、スピリチュアル一点張りじゃないことに注意してほしい。
「マネー」の裏付けがあるからできるのよ。
「営利」という土台があるからこそ、安定するの。
「ルール」があるから試合は成立するし、
「方向性」というしばりがあるから、
あなたとあなたたちの努力は「合力」となることができる。
あなたは自由を制限されたのでも、信条を侵されたのでもない。
社長の考え方を強要されたのでもない。
殺伐化する一方の社会を生きるのに必要な、
「合力」という応援団を与えてもらったのよ。
もしあなたに「合力」という応援団がおらず、
単独で上記の構造たちに対応しなければならないとしたら、
相当に不利な戦いになることはあきらかでしょ。
まず、勝ち目なんかない。
ほぼ確実に、「殺伐ゲーム」「ラットのレース」へ逆戻りよ。
応援団がいるから、あなたは持ち場に専念して実力を発揮できる。
その応援団こそ、価値観を共有できる仲間たち。
ポリシーを共有した、「合力」の源。