『ヒミツ』10巻  20 メカニズム4

2024.10.04 その他

20 メカニズム4

幸せや、満足感や、歓びって、ほんらいは淡い感覚。

めくるめくような快楽じゃないし、怒涛の高揚感でもなく、

手足まで震えるような激情でもない。

子のしぐさがおかしくて、くすって笑ったあのよろこび。

陽だまりで犬をなでてるときの、あのおだやかさ。

夜、親子で川の字になって寝るあの安らぎ。

そうした淡い感覚こそ、魂の深いところから湧き上がってくる

《自らが創出した幸福感》たちなの。

けれど、他人が作り上げ、お店から買い、コマーシャルで誘導された

幸福感はちがう。

ドーパミン全開となり、刺激が強い。

すぐ無くなるので、また欲しくなる。

買っても買ってもまた次が。

いいかげん疲れてるのに、眼がギンギンになっても深夜スマホ。

来る日も来る日もこうした強い刺激にならされていると、

ほんとうの幸福や歓びを感じづらくなる。

ドーパミン・ドバドバしか、幸せと認識できなくなっちゃうの。

神社もお寺も教会も、多くは町中から離れたところにあるでしょ。

都会の喧騒を離れた、静かな場所に。

それは、偶然じゃない。

緑の多い落ち着いた場所で一人静かに過ごすとき、

神性が回復されていくからよ。

昔の人たちは、智慧としてそのことを理解していたの。

いい?

外部の神に祈りが通じるから、願いが叶うんじゃないの。

あなたが神性を回復するから、叶う。

あなたが叶えたのよ>神さま。