『ヒミツ』10巻 14 予兆1
14 予兆1
すでにはじまっている「あたらしい時代」は、
まだその全貌をあらわしていない。
見える人にだけ見える予兆が、ほのかに見え隠れしているだけよ。
「あたらしい時代」について、
あなたにはいくつか知っておいてほしいことがある。
認識できているのとそうでないのとでは、
同じ「予兆」に出会っても受け取り方がまるで異なり、
当然に対処の仕方も、その先でおこなう選択の数々も、
まったく違ってくる。
人生そのものがまるで別になる。
大雑把に言うなら、人類は、
その「予兆」を上手に活用できる一部の人たちと、
そうでない大多数の人たちに分かれていくの。
* * *
かつて、体内に強制的にICチップを埋め込んで人を管理する、
なんて話がまことしやかにささやかれていた。
オーウェルの小説みたいな管理社会としてね。
あの話は、技術の進歩によって、
もはやチップを埋め込むなんてことしなくても、
あっさり実用化されようとしているわ。
あなた自身がチップになってるの。
「生体認証+スマホ」よ。
実はね、まだあなたが生きている間に、
人類全体を統一管理するデータベースが構築される。
正確に言うと、すでに各国で構築済みであり、
その世界統一運用がごく近い将来にはじまるの。
どこぞの大臣がマイナカードなる摩訶不思議なものを
圧倒的な不自然さでゴリ押ししてるのは、そのためよ。
あれは、その事前準備。
それは、世界共通の「デジタルID」に収斂していく。
デジタルIDは、金融、通信、交通、税金、社会保障、
教育、医療、電気やガスなどのエネルギー等、
ありとあらゆる人間活動と紐づけられ、
この意味、わかるでしょ?
もう一度、上の図の出典を見てみて。
あなたなら、なにが行われようとしているのか、
少しの間、がまんして。
下品な文言や、あきらかにエネルギーの悪い文章たちからも、
目を背けないの。
それが意味していることを、自分の頭で考えるのよ。
現実を直視。
あなたには、その上で選択を行ってほしい。
「予兆」たちを無視するか、きっかけとして活用するか。