『ヒミツ』10巻 10 Dance with 2
10 Dance with 2
あなたがその肉体を選択したとき、あなたは同時に
日本に生まれ、日本で暮らすということも選択した。
そこには、お隣の中国みたいにはならない、ということが含まれる。
中国の場合、これから10億人以上の人民を削減することになるため、
もうそれだけで、あなたは十分にラッキーじゃないかしら?
そして、もし中国人が、「そのうちお金が貯まったら」
なんて言ってたら、どうなってしまう?
あなたは、とても幸運な立場にいる。
せっかくのそのポジションを活かすの。
それはあたりまえでもなく、偶然でもない。
あなたがあなたを選んだ時点で、必然的に行われた選択群のひとつ。
たとえば、スウェーデンは福祉レベルが高く、
長いこと<理想の社会>として世界中で尊敬の念を集めてきた。
しかし今や、世界でも最悪レベルの犯罪大国に落ちてしまった現実を、
あなたはどう思う?
もし、あなたの娘がスウェーデン人だったら?
人類の今回の文明はすでにピークアウトし、
これから多くの国で、経済や社会秩序が崩壊していく。
自然ではない自然災害も、食料不足も、インフレも、
なぜかこれまで何百万年もなかった流行病の多重発生も、
同時に増えていく。
特に中国は、戦区単位に5か国へ分割される予定。
壮絶なことになるわね。
けれど、日本は違う。
たしかに、今と比べればひどい世相にはなるけれど、
相対的に世界でももっともまともな状態で生き残るわ。
あなたは、そんな日本でこれからも暮らすことができるのよ。
ものすごく恵まれた好条件だと思わない?
あなたがこの点を認識するなら、そして、
それらをあたりまえとして価値を評価しない姿勢を改めるなら、
それらの好条件たちは次々と真価を発揮しはじめる。
あなたの人生の中で、果実を実らせはじめるの。
神が無価値だと命じるとき、当然に事物は輝きを失い、
真価を発揮することを封じられてしまう。
神が意義あるものと命じるとき、事物は生命を吹き込まれ、
輝くように本領を発揮しはじめる。
神さま。
あなたなのよ、犯人は。
あなたの日常は、あなたの命令通りに創造されていたの。
あなた自身によって。
あなたは、日常の価値を貶めることもできるし、
そこからかぎりない豊かさや輝きを引き出すこともできる。
現実たちとケンカすることもできれば、
いっしょにダンスして、心ゆくまでエンジョイすることも可能。
神さま、決めるのはあなたよ。