『ヒミツ』10巻 00 時1
2024.09.01
その他
00 時1
「時が来た」。
1年前、筆者も動くべき時と宣言し、実際にモーレツに動いてきた。
この1年間で、彼の会社は見違えるように変わったわ。
急激な変化に、「ついていけない」、「横暴だ」と言う社員たちは
つぎつぎと辞めていった。
けれど、彼は改革の手を緩めなかった。
それまであいまいだった社長の方針を明文化し、
それを具体的な営利活動に落とし込み、評価していく制度も作った。
なぁなぁの状態では許されていた「あぐら」が不可能になり、
ヌシたちの生息場所であるブラックボックスが解消されていったの。
全部門&全業務が見える化され、
非効率で属人的な運営方法があぶりだされ、
マニュアル化されたり、自動化されたりしていったわ。
風通しもよくなり、あたらしくポジションを得た若い人たちが、
大活躍をはじめている。
余計なことを言ったら先輩につぶされる、なんて心配がなくなったからよ。
既得権益の構造が崩れると、若芽がどんどん伸びていく。
彼はそれを実証したの。
そしてね、彼は今回もまた宣言した。
「時が来た。次に行く。」って。
作った容器に魂を吹き込んでいく、あたらしいフェーズがはじまる。
改良された強固な地盤に、あたらしい家屋を建てていくの。
破壊と創造でいうなら、「創造」のフェーズへと移行するのよ。