『ヒミツ』第9巻 47 WQライフ 10
47 WQライフ 10
筆者は社長として、会社であたらしい試みを続々と進めている。
その多くは、厳しいもの。
過去、彼がやってこなかったことばかり。
社長が厳しい施策を講じてこなかったおかげで、
彼の会社は、よく言えば大らかでのびのびしている。
ノルマなんてなかったし、結果を出さなくても許される。
同じことばかりくりかえしていても、何も言われない。
身分は保証されており、自動的にかなりハイピッチで
会社の成長の果実をわけてもらえる。
・・・結果、弱い企業ができあがった。
いま、あたらしい時代の特徴がどんどん先鋭化してきているでしょ。
②覚醒し、身を守る自助努力をしなかった個人は、どんどん死んでいく。
この傾向は、どんどん加速しているの。
「どんどん」がどんどん、よ。
こうした時代の変化を背景にした場合、
「やさしさ」はある意味でもっとも残酷な結果をもたらす。
だから彼は、きびしい方向へと施策を転換させたの。
彼はひきつづき、手の内を明かしながら経営している。
ブログを読めば、社長が何を考え、どういう手を打ち、
それがどういうふうに会社の方針につながっていくか、一目瞭然。
サラリーマンの生存戦略として、社長の考えや会社の方針を理解した上で、
それと整合的に結果を出していくにはどうしたらいいか、
自分なりに考え、自分なりに試行錯誤していく、ということは
当社の社員ならだれにでも可能。
社長があまり考えをオープンにしない会社もあるから、
すべての会社に当てはまるわけではないけれど、
すくなくとも当社ではそれはつねに開示されている。
理解しようと思うなら、だれでもブログを読める。
けれど、その程度の努力すらしない人たちを、
はたして会社は救うべきだろうか、というのがいまの彼の基本姿勢なの。
その程度の労すら省き、あぐらをかいているけれど、
果実だけはほしいという人たちについては、
その選択の結果をご自身で受け取ってもらう以外にない。
彼は、そう思っているのよ。
彼はもう、「やさしい社長」を止めた。
きびしく、結果を求める。
数字を達成してもらう。
成果が出ないなら、取り分も減る。
他人の成果にぶら下がることを許さない。
ご自身を高めるために、ご自身で自助努力をしていただく。
他社ではあたりまえに行われていることが、
当社でははじめての「きびしい試み」に映る現実を
直視してもらうしかない。
だから筆者はまず、自分の役員報酬を月額20万円減額した。
専務は、15万円/月の減額。
社員だけに一方的に求めてるのではなく、
彼はまず自分自身にきびしい要求をつきつけたの。
経営責任の明確化よ。
結果を出し、強い組織に変えていく、ということの責任。