『ヒミツ』第9巻 38 WQライフ 01

2024.05.22 その他

38 WQライフ 01

筆者の提唱するWQライフは、まず労働負荷の低減からはじまる。

週休2日&8h/日の一般的な労働環境って、たしかに昔に比べれば

改善されているけれど、過酷な競争社会って実態も加味するなら、

筆者は長すぎる、と感じる。

だから彼の会社では、執行役員以上はみな週休3日してる。

一般社員への導入も3回試みたけれど、こちらは3回とも失敗に終わった。

趣旨を理解し、生産性の向上に努めてくれる社員と

そうでない社員のギャップが大きすぎて、

一律導入は無理と判断せざるをえなかったの。

変えようとしない人、変わろうとしない人、

あぐらをかく人、ブラックボックスを解消しない人など、さまざま。

特に既得権益をもつ古株/年配/上位の人に、こうした傾向が強い。

だから筆者は、大規模な社内改革に打って出たの。

彼はまず、重要な業務のクロス化からはじめた。

ヌシはたいてい、ブラックボックスに生息する。

自分以外にこの業務はできない、オレがいないと困るだろ、

ほらわたしがいないと回らないでしょ、って沼。

だから、重要な業務を洗い出し、そのクロス化ができたチームから

週休2.5に入ることにしたの。

AチームとBチームに分け、毎週(水)は交互に休む。

沼を埋め立ててくれたごほうびよ。

だれかほかの人でもできる、という状態にするには

マニュアルを準備したり、業務フローを明確にしたり、

暗黙知を明文化したりなどの作業が必須になる。

実際に、隔週で自分は休むわけで、

自分がいなくてもその業務が問題なく回る必要がある。

小さいことだけれど、ノウハウが属人化せず組織に蓄積するので、

これが全社に広がればとても強い組織になるわ。

長期的に、生産性もまちがいなく向上していく。

当初は反発も大きかったけど、趣旨に賛同してくれる社員も増え始め、

活動は着実に成果を生んでいる。

実際、もう少ししたら、第三回目のクロス化認定が行われるため、

週休2.5に入れる人数も3割を超えてくる。

自助努力をしてくれる人から順に、週休3日化は実現されていくでしょう。

あなたも、ダーウィンの有名な言葉を聞いたことがあるんじゃないかしら?

一番強い者が生き残るんじゃない。

もっともよく適応できた者が生き残るんだ、って。