『ヒミツ』第9巻 22 戦略 06
22 戦略 06
最後に、ちょっとだけ。
YouTubeやSNSでは、「小資本で始めるボロ戸建て投資」の
話しがさかんに流布されている。
たしかに、元手が少ない庶民には、不動産投資って
事実上これくらいしかない。
・・・でもね、考えてみてほしい。
それは「ふつう」を前提にした戦略だって。
どんな時代でも、社会が激変するとき、
真っ先に被害を受けてきたのは弱い者たちよ。
具体的に言うと、所得の少ない底辺層の方々。
こうした層をメインに商売していた会社たちがどうなっているか?
全員とは言わないけれど、月3万円とか、4万円とかで
ボロ戸建てを借りざるを得ない所得階層の人たちが、
今後どういう状況に追い込まれていくか、あきらかじゃないかしら?
それを前提にした不動産投資をしてたら、どうなる?
だから筆者は、同じ中古でも
・郊外だけれど、人気のエリア
・築浅のきれいな物件
・家賃は10~15万円くらい(地方ではアッパー層)
にターゲットを絞り込んでいるの。
この物件はね、実は昨年、3,100万円で売り出されていた。
国民たちの実質賃金は下がり続けているし、
そもそも現役世代が急ピッチで減少しているため、
なかなか買える人がいない。
そうしたかな、折からの不動産不況に直撃され、
特に地方では新築分譲も中古も売れなくなっており、
事業者たちは軒並み窮地に追い込まれている。
だから大幅に値下げをせざるをえなかった物件を、
筆者は拾いに行ったのよ。
彼は来年からこそ、むしろ絶好の買い場が到来すると見ているの。
世界の金融事情は、相当タイトにならざるをえない。
日本でも、公的資金の注入がなければ、
金融機関が厳しいのは、その先で融資を受けていた事業会社たちが
のきなみ厳しくなっているからよ。
彼はそこに目を付けたの。
いいかしら?
あたらしい時代において、「ふつう」はぜんぜんふつうなんかじゃない。
むしろ、「尋常じゃないくらいヒドイ」よ。
対処していくには、自分の頭で考える以外にないの。
自分の肌で感じ取り、自分自身の「心の声」に耳を傾ける。
「わたしにとって、いま必要なことは何ですか?」
「自社にとって、いま必要なことは何ですか?」
そう自問するのよ。
その答えこそが、出題者の意図。
あなたのトキメキの理由。
御社の「ワオッ!」。