『ヒミツ』第8巻 49 あなたの変化1
49 あなたの変化1
あたらしい時代には、試験の点数がいいとか悪いとかよりも、
才能があるとかないとかよりも、いい人かどうかということよりも、
はるかに大事なことがある。
中庸を保てているかどうか、
「被害者」を卒業できているかどうか、よ。
これらができていないと、あらゆる努力が水の泡。
人間関係はつねに崩壊の危機と隣合わせ。
夫婦仲も、親子の愛情も、会社での信頼関係もすべてにおいて、よ。
それはそのまま、人生の崩壊や家庭の崩壊、職場の組織崩壊を意味しうる。
あなたなりのユニット1をきちんと再構築できていない場合、
こうした崩壊劇に巻き込まれる可能性が高くなる。
逆にうまく再構築できているなら、崩壊劇はその人たちだけの
愛憎劇にとどまり、あなたには波及してこない。
たとえ「加害者」にされちゃってる場合でも、ね。
いい?
一度「被害者」に狙われたら、加害者に逃げるすべはない。
なにをしても文句を言われ、どんな助言も暴言と呼ばれ、
客観的な状況とは無関係に、その人の「心の傾き」が
一方的に投影されてくるからよ。
本人が気づいて補正を試みないかぎり、
だれにも、どうすることもできないの。
これらはね、「解釈の多様性」とは違うの。
客観的な真実は1つだけれど、ライトの当て方で違って見える、
って話じゃない。
ライトのあて方自体が現実を作り出す行為であり、
その人にとっての「唯一の真実」を創出せしめている。
当人にとっては、それが世界そのものなのよ。
人間はみな、そうした自分なりの「唯一の真実」に
囲まれながら生きてるの。
ほんとうは囲まれてるんじゃなくて、自分で囲ってる、
という事実に気づかないままに。
これからたくさんの人々が、人生を棒に振る、という経験をしていく。
せっかく手に入れた豊かさを失っていく、
せっかく築いたキャリアを台無しにする、
せっかく順調に上がってきた成長の階段から転落する、etc。
でもこれらは、必要があって起こっている場合がほとんど。
人生のこのタイミングで、その人なりに学んでおくべき
経験がそこにあるから、そうした事態が生じているの。
こと人間に関する限り偶然はない、っていつも言ってるでしょ。
その人なりに必要な変化の一部なのよ。
だから、あなたの周囲でそうしたできごとが発生したとしても、
あわてないで。
ジタバタもしない。
無理に説明しようとか、証明しようとかって、状況を悪化させるだけよ。
「被害者」が発揮する驚異的な能力については、過去何度も述べた通り。
あなたが脳で対処できるレベルなんて、はるかに超越してるから
なにやったって、あなたに勝ち目なんかない。
唯一の対処法は、放っておくこと。
その人が「被害」を創造するままに、まかせておくの。
被害は当然に自滅へとつながっており、しばらくすれば
相手の方から退場していくわ。
消えざるをえなくなる、と言った方が正確かしら。
あなたに必要な変化は、その間、同じ土俵に上がらずに
やりすごすせるようになることよ。
意識のフォーカスを、「たのしいマイプロジェクト」に
向けつづけながら、ね。