『ヒミツ』第8巻 45 あたらしい暮らし6
45 あたらしい暮らし6
マスメディアは相変わらず
まるで「大本営発表」と「翼賛報道」を見ているみたい。
戦時中の国民向けプロパガンダって、きっとこうだったんだろうな、
と筆者は思う。
思考を停止した大多数の人々が無邪気に信じ込んでいた点も、
そっくり。
戦争に行かされるのは、自分たちなのに。。。
そしてね、あのころも、いまでも、別のプロパガンダが行われていたの。
「自分内プロパガンダ」、「自分内大本営発表」よ。
人はみな忙しい。
「やらなきゃいけないこと」、「やるべきこと」
「将来のため」で人生が埋め尽くされている。
それらはみな、実際には内面化された不安や自己評価の低さが本源。
同僚から認められたい、部下から理解されたい、
他人に評価されたい、あの人に愛されたい、
と一見外ばかり見ているベクトルのほんとうの起点は、
「不安な自分」なの。
自分で自分を愛していない、自分で自分を許していないため、
受け入れてくれる外部の何かをもとめ、
認めてくれる外部の基準にすがろうとしちゃうのよ。
人はみな、自分で自分を欺いてる。
筆者の提案は、政府や外部や他人に正しさを求めるのではなく、
理解や保証や基準をもとめるのでもなく、
自分自身に正直になりませんか、
ありのままの自分を肯定しながら生きていきませんか、というもの。
自分を受け入れて生きる人たちは、若々しい。
健康で、免疫力が高く、生き生きとしている。
やりたいことをやって、内側から湧き上がる情熱の
赴くままに生きていると、報酬系の脳内ホルモンが大量に分泌される。
幸せホルモンも、若返りホルモンも、愛情ホルモンも、
免疫ホルモンもね。
たとえば、ジムニー沼なんか典型的。(笑)
音楽が好きな人、踊るのが好きな人、読むのが好きな人、
猫が好き、車が好きなど、人ぞれぞれ。
そういう人たちは、驚くべき能力を発揮しはじめるの。
ホンダの開発者たちが、手弁当で参加をはじめた耐久レースは、
会社の理解が得られて支援が始まったみたいだけれど、
情熱をもって生きるって、こういうことじゃないかしら?
「仕事=生活費を稼ぐための苦役」派の人たちと、比べてみて。
ホンダのR&Dエンジニアたちはね、
とうとう年間シリーズ優勝するとこまで来ちゃってるのよ。
タイパやコスパなんて度外視。
べき論もねば論もシカト。
自分がやってみたいことを、少しでいいからいますぐはじめるの。
だれだって、最初の一歩は小さなものよ。
ホンダのR&Dチームも、最初は年に1戦だけの参加だった。
でも、歩みだした人たちはその後、
立ち止まったままの人とは比較にならないくらい、
出発点は、シビックTypeRの若手開発者たちが自主的に
無給で立ち上げた、ただの勉強会にすぎなかったのに。
がまんしないで、情熱や好奇心のおもむくままに、
やりたいことをやってみる。
あたらしい時代のあたらしい暮らしはね、そこからはじまるの。