『ヒミツ』第8巻 44 あたらしい暮らし5
44 あたらしい暮らし5
人間はみな創造主。
少なくとも自分に関するかぎり、自分が最強。
自分の人生で起こる事柄はすべて自分由来。
たしかに、背景となる舞台設定や役回りなど、周辺事項については、
他人たちの現実創造が大いに関係している。
「被害者」を選択していると、こうした背景事情の影響を受けやすく、
状況に振り回されながら、
「なりたい自分にはなれない自分」を経験することが多いけれど、
それでさえ「被害者」という自己選択/自己定義が主因であり、
背景事情はあくまで背景でしかない。
いい?
状況に振り回されるってね、あなたが脇役だからではなく、
無力だからでもなく、やむをえない事情が原因でもないの。
「被害を受ける主人公」「思い通りにならない舞台設定」を
Master of Life のあなたが選択したからなのよ 。
あなたは、あくまで主人公。
創造主である以上、自分劇場ではどうあがいても
主人公以外はむりなのよ。
創造主は興行主であり、主演俳優であり、監督でも脚本家でもある。
あなたの人生における登場人物たちは、あなた劇場においては、
みながみな助演の男優さんやエキストラの女性たち。
生じるできごとは、設定された舞台セット。
物事にはかならず複数の面があるけれど、
マイナス面にばかりフォーカスをあてて必要以上に
被害を強調するのが「意識照明」の役割。
さらにドロドロした愛憎性は、不協和音を奏でる
「自分は無力だBGM」が盛り上げてくれる。
これが、人生というものの構造よ。
具体例をあげるわね。
年末、筆者は奄美大島を旅行してきた。
準備したのは昨年10月ごろよ。
最初はね、石川県に行く予定だったの。
能登半島の先っちょにある、ランプの宿というものに泊まってみたかった。
新幹線の時間を調べ、レンタカーを借り、
この機会にもうちょっと足を延ばして、
でも筆者は、このプランを選択しなかった。
いつも用意する旅のスケジュール表まで作成済みだったのに、
石川県や富山県に比べればはるかに観光資源のとぼしい離島に、
なんとなく変更したのよ。
で、年始のあの地震。
被災された方々には心からお悔やみを申し上げるけれど、
ちょっと選択が異なっていたら、筆者が家族ごと申し上げられる側だったの。
奄美大島に変更後も、選択は続いた。
1つ目は日程。
筆者は、年末年始をまたぐ旅行というものをしたことがない。
高いし、混むしで、あんまり賢明とは言えないな、と考えるから。
でも、いまは経済的にも時間的にも余裕があるので、
あえてはじめての年末年始日程にチャレンジしてみようかと
思いはしたのだけれど、
なんとなく年内で切り上げてさっさと帰ってくる方を選択した。
この方が会社を休む日が増えるので、得策ではないのだけれど、
「なんとなく」はここでも強く働いていた。
もう一つの選択は、経路。
仙台からだと大きく、①羽田まで新幹線で行ってそこから空路と、
②仙台空港から伊丹や博多まで飛んで、そこから空路を乗り継ぐパターン。
羽田はどの地方空港にも、圧倒的に便利。
実際、過去よく使ってもいる。
けど今回もまたなんとなく、筆者は仙台空港→伊丹空港→奄美空港、
という経路を選択したの。
もし筆者が、年始に羽田を経由する方を選択していたら、
当然あのモーレツな欠航&混雑騒ぎに巻き込まれている。
小さな子供と高齢者を帯同しているため、
けっこうしんどい思いをしたことだろう。
でも筆者は、事実として、「なんとなく」それを選択しなかった。
かくして今年も、穏やかで充実した年末年始を過ごすことができている。
筆者の人生には、この手の現象が多発するの。
特に企業経営は、経営者自身も正解なんかもっていない、
やってみないとわからないという選択の連続なのに、
かなりの頻度で「なんとなく」が効いている。
周囲にいる人たちは、筆者の直感が異様に鋭い場面を
何度も目撃しているわ。
それが、筆者の現実創造を支えている。
あなたも彼と同じ創造主。
「あなた劇場」の興行主。
あなたの人生の主たる構成要素はみながみな、
ことごとく、あれもこれも、ほとんどすべてが、
あなた自身の行動選択が絶賛独占配信生中継してるのよ。
最後にもう1つだけ。
筆者は昨年、病院には行かない、検査も受けない、
という選択をしたの。
(高齢者だけの話じゃないよ)