『ヒミツ』第8巻 39 あたらしい会社3

2024.01.08 その他

39 あたらしい会社3

あたらしい、未知の体験はおもしろい。

多くの人を惹きつける。

けれど、おかしなエネルギーの影響を受けている人たちは、

それ以上に、「自滅への道」に強烈に惹きつけられる。

苦労が多く、たくさんのドラマが生じるため、

とても豊饒な学びが得られるからよ。

もちろん本人たちにそんな自覚はなく、

ただおもしろいからやっているだけなのだけれど、

その背後には、おかしなエネルギーとのせめぎあいや、

魂が今回の肉体を選択した理由、現実創造の機序などが複雑に絡み合い、

それが転落過程での多様な学びを構成している。

筆者が気がついて急ブレーキをかけたとき、

もう社内からは非難ごうごう、幹部たちの反発もすごかった。

社員たちも、せっかくのおもちゃを取り上げられて、

相当な反発心が社内をかけめぐっていたわ。

みな、並里さんに加害された、なんてひどい社長だ、

自分勝手だ、ハシゴ外されたって。

・・・でも、いまになって振り返ってみると、

筆者自身も貴重な経験だったと思っている。

ああいうことってありえるんだ、

心の傾きってああいう感じで増幅されていき、

人と人が共鳴しあいみんなで渡れば怖くなくなるんだって。

あの経験以降、少なくとも筆者はかなり用心深くなっている。

社長自らが傾いちゃうと、こりゃ一瞬で倒産だな、って。

リーダーが傾いちゃうと、一瞬で部門全体がダメになる。

担当者が傾いちゃうと、業務は一瞬で穴だらけに。

事故が多発する部署、クレームの多い仕事、

社員が離脱していくチーム、

逆にネガティブ傾向を持つ人がどんどん寄ってくるプロジェクトなどには、

おそらく似たメカニズムが働いている。

筆者自身、身をもってそれを経験したし、

一部、社内では現在進行形で進んでもいる。

でも、だからこそ、会社という場所では深い学びがえられる。

だから当社は、収益の最大化ではなく、「経験の最大化」をめざしているの。

当社はそのための、プラットフォーム。

地球は進化のゆりかご。