『ヒミツ』第8巻 31 あたらしい働き方6
31 あたらしい働き方6
ダイハツの不正問題、すごいわね。
全車種出荷停止って、前代未聞。
経営陣の利益至上主義が現場にプレッシャーを与え、
かわいそうな社員たちはその被害者、って理解が一般的だけど、
ほんとうにそうかしら?
しばらく前、三菱でも不正があった。
ちょっと前には、ビッグなモーターさんがやらかし、
それが他の大手中古車屋さんにも飛び火し、
まして、もともと大雑把な中小は・・・・って話があったけれど、
自動車業界にかぎった話しかしら?
もっと巨視的にみるなら、はるかに大きな構造要因が隠れてない?
みなが同じように搾取されており、
自分たちが働いて生み出した富の大半を吸い上げられちゃうので、
働いても働いても余裕がなく、つねにカツカツ、
経営者も役職者も取引先も顧客もみながみな走らされるラット。
ほんとうの原因は、そこにあるんじゃないかしら?
グローバル・マクロが見えない人はね、
怒りや不満を、目の前の相手にぶつけちゃうの。
部長が悪い、社長が悪い、会社が悪い、国が悪い、って。
ほんとうはその目の前の相手こそ、
しんどくなる一方の社会情勢から抜け出すべく、
協力していくべき最高のパートナーたちなのに。
「悪い」ほんとうの原因者たちの方は、
気づかれることも知られることもなく、
ずっと温存されたままなので、
いがみあってる当人たちの暮らしは一向によくならない。
いい?
現代社会ではね、社長さんでさえただの使用人、
政府でさえただの召使いにすぎないのよ。
行き過ぎた金融資本主義の背後には、巧妙に姿を隠した支配勢力がいる。
そこにこそ真の原因があり、
陰で支配するおかしなエネルギーたちまで視野に入れないと、
ほんとうのところは見えてこないの。
根本が見えないと、当然、根本対策も打てない。
筆者の会社ではね、
行き過ぎない資本主義をまわすにはどうしたらいいか、
自分たちが制度の主人になるにはどうしたらいいか、って
問題に取り組んでいるのよ。
それが、波動を併用する働き方。
労働やスキルや資格やがんばりに頼らない儲け方。
そして、搾取を伴わない、貢献度に応じた分配の仕組み。