『ヒミツ』第8巻 29 あたらしい働き方4

2023.12.29 その他

29 あたらしい働き方4

デジタル庁が公開している、生活満足度と幸福度に関する調査がある

上にいくほど幸福度が高く、右にいくほど生活満足度が高い。

順位を見てみるわね。

<幸福度が高くなる因子>

1 健康状態

2 自己効力感

3 住宅環境

健康で、自分は役に立っていると実感でき、

環境のよい場所で暮らしているとき、人は幸福を感じやすい。

<生活満足度が高くなる因子>

1 公共空間

2 地域とのつながり

3 地域行政

人とのつながりがあり、交流できる場所も整備され、

教育や医療や各種サービス等、地域行政がちゃんと機能していると

人は生活への満足度が上がる。

たしかに、そうだわね。

両方を合わせるなら、緑の多い郊外で暮らしながら、

やりがいのある仕事をし、ご近所づきあいも円満、

地方自治体もしっかり機能している、

なんてのが日本人の理想の暮らし、ってことになるのかもしれない。

「所得」「大手企業」「美人」「学歴」「地位」なんて言葉が

どちらにも出てこない事実も、興味深いわ。

(行政の調査なので、社会設計がメインになるのはしょうがないけど)

じゃあ今度は、逆のランキングを見てみましょう。

<幸福度とは無関係な因子>

1 移動・交通

2 遊び・娯楽

3 デジタル生活

満員電車で出社してはPCに向かい、帰りは繁華街で一杯、

休日はつねにスマホ、なんて生き方がもっとも幸福度から遠い、

ってことかしらね。(笑)

<生活満足度とは無関係な因子>

1 自然の恵み

2 環境共生

3 遊び・娯楽

都市に暮らす現代人特有の傾向が出ている気がするわ。

自然を愛して郊外に住む人たちと、

自然に共感せずタワマン等に好んで住む都市部の住民とに

二極化しているんだろうな、って見える。

幸福度と生活満足度の両方に寄与しない因子として、

「遊び・娯楽」が上位に上がってるのも、なかなか味わい深い。

みなが一番に追い求めている、「欲望」の典型でしょうに。

こうした因子たちを、「欲望の充足」という観点と、

「必要性の充足」とに分けて考えてみたら、

意義深いヒントがみつかるかもしれない。

最高の因子=決定的な必須要因は実はすでに、

ずっと前から手元にあった、

多くの人は、ほんとうはとっくの昔に入手済みだった、

なーんて。(笑)

ここで注意したいのは、ネガティブなエネルギーに共鳴していると、

こうした項目たちが重点ターゲットになる、ということ。

人々を不幸にしたい、苦しめたいと思うなら、

全部に手を付ける必要はなく、

上位の因子を集中的に破壊すればいい。

<幸福度が高くなる因子>

1 健康状態

2 自己効力感

3 住宅環境

<生活満足度が高くなる因子>

1 公共空間

2 地域とのつながり

3 地域行政

いま世界で起こっていること、この日本でも進行中なことの本質が、

見えてこない?