『ヒミツ』第8巻 27 あたらしい働き方2

2023.12.27 その他

27 あたらしい働き方2

筆者の会社では、

入社したらまず「自分のトリセツ」を作らされる。

自分はこうした人間です、こういうことが好きで、

こういうことは嫌い(されたくない)。

こういう仕事が得意で、好き。

こういう仕事は嫌いで、苦手。

それを、チーム内で発表するの。

すると、上司も仲間たちも、できるだけその人が

好きなことに囲まれながら仕事ができるよう、配慮しやすくなる。

本人も、文章化することで、意識していなかった

自分の特性を自覚することができる。

当社の基本姿勢は、

①好きなことを

②やりやすいやり方で

③たのしみながら

④他人に役立てる

ことなので、まずは「自分のトリセツ」を作ることで、

この基本型が回りやすくしているの。

・・・・でも、現実はというと、そう思い通りにはいかない。

小さいころから、イヤというほど否定的なセルフイメージを

深層心理の深いところまで植え付けられているので、

そうかんたんに人は変われないのよ。

時間がかかるし、なにより、本人の自覚がないと進まない。

あからさまに拒否する者も出てくる。

筆者の会社ではね、

(1) 業績の向上に必要な範囲の強制はやる。

稼ぐことは、営利団体に帰属する社員の義務だから。

営利に必要な範囲のポジティブ性は、共通の必須事項である。

(2) その一方で、社員の自決権は極力認める。

ネガティブ選択も行ってよい。

ただし、自分で決めたことなので、その結果は自分が受け取る。

という風にしているわ。

むりに全体を救済しよう、ポジティブ性だけを

押し付けようとするのではなく、

ネガティブ選択をくりかえしてもいいという自由を認めつつ、

マイナスの結果が出ているなら「評価を下げる」という対応をする。

それは自ら招いた帰結であり、給与が下がる、賞与も減る、

役職は降ろされる、という「自己実現」を実現させることに。

かくして、社内は大きく2つに分離しつつある。

とても、1つのチームにまとまっているとは言えない。

けど、それでいい。

むりに2つを統合しようとはせず、それぞれがそれぞれの

方向性で進でいいよ、というスタンス。

これが、収益の最大化を目的にしない、ということ。

当社が目指すのは経験の最大化である、という経営方針。

当社はね、多様な経験のプラットフォームなの。

摩擦があっていい。

相違もあっていい。

ドラマや対立があるのは多様性が認められている証拠であり、

むしろ組織が健全な証。

辞めていく社員がいてもよく、あらたに合流してくるものがいていい。

人が辞めないということはいい会社なのではなく、

よどんだ組織ということ。

それぞれの波動に合わせ、それぞれに居場所があり、

各自が自分の波動にふさわしい方向へ歩めることが大事。

そう考えているのよ。