『ヒミツ』第7巻 33 ユニット2
33 ユニット2
ユニット0は、半径10m内にいるいつものメンツたちだった。
多くの人にとっては、職場、学校、家庭、趣味の輪が該当する。
ユニット1は、そのなかでも特に波長が合う仲間たち。
いっしょにお昼食べたり、休日のドライブ、飲み会とか行くような。
それらの外側に、ユニット2がある。
ゆるやかに、遠くから連携する人たちよ。
社外のプロジェクトメンバー、取引先、共通の友人など。
読んだ本の作者、聞いてる音楽のアーティスト、
尊敬する偉人とかも含まれる。
なんとなく相手の行動が理解でき、意味も分かる。
共感もしてる。
場合によっては、間接的にお手伝いすることも。
でも、それぞれが別々に自分のユニット内で学んでおり、
関係は淡いまま、連携もゆるやかなまま。
ユニット2は、もう数年したら真価を発揮しはじめるわ。
(ちゃんと評価損を計上すれば、その数十倍?)
・カナダ中央銀行も、評価損をちゃんと計上すればおそらく債務超過
データが見つからなかったけれど、筆者は、
ECBも中国の中央銀行も、すでに実態は債務超過に転落してるのでは、
と推測している。
もちろん、まだ低金利政策でふんばっている日銀も、
高金利を許容することになる来年以降、債券の評価損が膨らんでいく。
(金利の上昇=債権価額の下落)
ただし日銀の場合は、他の中央銀行たちとは逆に、
しこたま買い支えた国内金融商品や国内経済の劇的改善から
恩恵を受けられるので、単純な財務悪化にはならない。
けれど、バブルが崩壊するときは、それらが一気に棄損するから、
結局は同じ結果になる。
個々の独立性が身上のはずの中央銀行たちは、
なぜかたまたま、偶然にも、このタイミングで、世界中で、
いっせいに同じ方向で間違い、同じ結果へと落ちていくの。
そこにあるのは、「もうにっちもさっちもいきません、
ガラポンしかありません」。
そう、グレートなリセットよ。
経済が大混乱するとき、ゆるやかに連携した仕事上の
ネットワークがあれば、生き残れる確率は高くなる。
激減した仕事を回しあい、融通しあい、って。
前もって、お互いに準備をしておくこともできる。
なんとかなるさ、なんとかするさ連合。
それが、ユニット2のゆるやかな連携よ。