『ヒミツ』第7巻 25 あべこべ社会5
25 あべこべ社会5
地球はネガティブなエネルギーが支配する場所。
ニュースでは、だれが逮捕された、何人殺した、事故があった、
洪水で何人死んだ・・・・、そんな話ばかり。
マスメディアは人々に、ネガティブな側面を毎日意識させることで、
人々が積極的にネガティブな現実を創造するよう誘導してる。
中立かつ公正を装いながら。
まさに、あべこべ。
この星には、たくさんの生命体がやってきており、
大勢が地球人として、転生を通じて学んでいる。
宇宙由来の地球人たち。
地球に由来しない、地球人たちがね。
そのなかには、特に「補正」や「補助」を中心に、
学ぶ人たちがいるの。
多くの地球人たちは「自分への奉仕」を中核にしているけれど、
彼女たちは「他者への奉仕」を中心に学んでいる。
星間を旅する、ワンダラーと呼ばれる人々よ。
人類の学びが健全に進むよう、あまりにも苛烈な方向へは
行かないよう、側面からさりげなくお手伝いをしてるの。
強欲な為政者が権謀術策を弄した後、ふと視線を向けたその先で、
貧しく、労苦に満ちていたであろう人生を示唆する老婆として現れ、
彼のしてきたことの意味に気づかせる役をしたり。
なぜこんな目に遭うのか自分でもわからず、
悶々と苦悩している人に、さりげなく1冊の本を渡すとか。
ワンダラーの活動は多岐にわたるけれど、これ見よがしに
愛を説いて回ったり、崇高な理念を主導して一大勢力を作ったり、
なんてことはしないの。
日常に溶け込み、小さな喜びのきっかけや、
すでにあった小幸せの大いなる意味を気づかせたりと、
小技で他人に関わることが多い。
学びを邪魔しないよう、依存が生じないよう、
その人が自力で自分の人生を切り拓いていけるように。
地球人たちは、こうしたワンダラーの存在に気づかない。
すごい人をすごいと思い、セレブたちを称賛し、
はなやかな有名人をほめそやすけれども、
近所にいる地味なワンダラーには関心を抱かないの。
いい?
実はね、キリストも仏陀も、ワンダラーだったのよ。
ただのおっちゃんだった。
どの国にも、どの地方にもいる、小技使いたち。
後に、その有用性に気づいた宗教権力者たちがことさらに
話を大きく盛って、事績を捏造し、言語録を体系化し、
神聖視されるように教義化したの。
後に、その有用性に気づいた金融権力者たちは、
さらにことさらにモリモリに盛って、現在に至る。
バチカン銀行は、いまや世界有数の機関投資家となった。
一部の仏教勢力も、巨額ファンドを運用しているわ。
なぜ関空があんなへんちくりんな場所に建設されたか、わかる?
欧州や米国に直行できるからよ。
山方面の高僧がね。