『ヒミツ』第7巻 7 おかしな動き4
7 おかしな動き4
なぜ中東で、壮大な田舎プロレスがはじめられる
ことになったのか?
それはね、通貨政策が手詰まりをむかえているからなの。
インフレ対策と称し、金利を上げることで、
世界経済をどん底へ突き落していきたい。
こんなにひどい状況下でも、あともう一段、
これが、グローバルおじさんたちがやろうとしていること。
そのためには、インフレの維持が不可欠。
ところがいま、インフレが維持できなくなりつつある。
インフレには2種類の原因があるわ。
①供給より需要の方が高く、欲しい人の方が多いため、
値が上がっていくもの。
②景気が良く、作るそばから売れていって、給料も上がり、
景気の好循環の影響で値が上がっていくもの。
今回は、やりすぎコロナ対策禍によって、
世界中の供給網がマヒ状態に追い込まれた。
そこへ、ロシアvsウクライナ戦争が起こされ、
制裁合戦がさらに追い打ちをかけた。
しかも、自然ではない自然災害が多重的に多発することで、
さらにさらに輪をかけた。
これらに共通するのは、供給がタイトになったから
値が上がるという、①型のインフレだということ。
当然、供給網の問題を解決することが、正解になる。
にもかかわらず、なぜか各国の統治エリーたちは、
そろいもそろって同じ方向で間違い、
なぜか供給網の回復ではなく、
利上げ=金融政策一辺倒の対応をつづけてきた。
これは、②型のインフレ対策。
利上げをすると、資金の調達コストが上がるので、
消費者は借金をしてまで買い物をしなくなる。
企業は設備投資や事業拡大を抑制し、採用を控え、
経済活動が低調になっていく。
過熱しすぎた経済を冷ますことでインフレを抑制する、
という効果は確かにあるのだけれど、
供給網の問題は解決してくれないの。
・・・しかし、よ。
高金利政策も、やりすぎるとデフレを誘発しちゃう。
景気が冷えすぎると、消費者も企業もお金を使わなくなり、
需要が急減する。
あるところまで行くと、買いたい人がいなくなるので、
今度は逆に値が下がっちゃうのよ。
本来であれば、買えるところまで下がりきると、
今度は逆に買える人が増えはじめるので、一般的な景気循環であれば
そこから回復への道がはじまっていく。
けど、それだと、彼らは困っちゃうの。
景気の悪化とインフレの持続を、長期固定化しておきたい。
人々の暮らしを、どん底のままにしておきたいの。
増えすぎた人口を抑制するには、それ以外に方法はない。
そのためには、エネルギー価格の高騰を誘発し、
高止まり状態を長期にわたって維持することが近道。
ここまできたら、あなたにもわかるわね。
なぜこのタイミングで、中東田舎プロセスが引き起こされているのか。
世界はこうやって動かされているの。
おかしなエネルギーに共鳴した、統治エリートたちによって。
そして、それを支持する多数派の国民たちによって。