『ヒミツ』第7巻 4 たのしい動き1

2023.10.16 その他

4 たのしい動き1

おかしな動きをする人たちは、利用されやすいの。

まじめで、使命感にあふれ、「べき」論に染まっているため、

レールさえ敷いてあげれば、勝手にその方向で爆走をはじめちゃう。

自分の偏った考えが認められない → 社会が悪い、相手が変わるべき、

自分たちは被害者なんだ、というルサンチマンをかかえているので、

賛同者があらわれると天にものぼらん気持ちになり、

大活躍をはじめちゃう。

なぜ豊富に資金付けしてくれるんだろう、

なぜ似た考えを持つ仲間を紹介してくれるんだろう、って

ことは考えないみたい。

便利に使われた後、自分たちはどうされちゃうんだろう、

ってこともね。

他方で、多数派とも、傾いた少数派とも違う動き方を

する人たちも出ているわ。

中庸を保ち、ジャッジを振り回さず、自分の直観を大切にし、

同じ土俵に降りていく対立は選択しない、という人々よ。

彼女たちの最大の特徴は、たのしんでいる、ということ。

人口が減り、マーケットが縮小し、税金も保険料も増え、

物価は上がり、倒産は増えって、パイはどんどん縮小してる。

そうしたなか、他の人たちは目を三角にし、

1つまた1つと減らされるイス取りゲームに血眼になってる。

でも、彼女たちは、「イス回しゲーム」で遊んでるの。

たしかに彼女たちのイスも、人数に対して足りない。

でも、回す速度を上げることで、かわりばんこに座って休憩し、

ゆずりあってはダンスに興じ、

音楽を変えてはスキップルンルンルンって、

ゲームそのものを余興化しちゃってるの。

そこに支配はない。

搾取も、ノルマも、レールもない。

あるのは、自分たちなりのルールを設けることで、

あたらしいゲームに仕立て直し、

「幸せづくりのツール」として現実を再創造しちゃってるのよ。

いい?

材料は多数派の人たちと同じ。

条件も、傾いた少数者たちと同じ。

成員だって、相も変わらず、いまここにいるいつものメンツ。

強欲資本主義の内部にいる、という事実だって変わらない。

にもかかわらず、彼女たちのダンスは、まったく異なった構造をし、

別の方向へと向かい、ご縁があって関わっている方々を幸せにしていくの。

その手腕は見事なものよ。

対象を絞り込み、動線をシンプルにし、ルールを明確化する。

摩擦をなくしつつも、潤滑油に頼りすぎない。

少ないリソースを上手に活用してるの。

ひどくなる一方のリソース不足を、

むしろ生産性向上のまたとないチャンスとして、

受け取り直しているわ。

抽象的に、比喩的に言っててもわかりづらいだろうから、

具体的に言い直すわね。

事実として筆者の会社では、残業がほぼない。

残業時間が10h/月を下回っていると、

残業しなかった手当3万円がもらえるの。

給料は大幅にUPした。

全役職者の「週休ほぼ3日」が、この10月からはじまっている。

一般社員は、来年1月からの開始予定。

難易度の高い大型プロジェクトが、続々とはじまっている。

所得も余暇もやりがいもレベルも上がり、

それがまた次の上昇機運を呼び込み、って循環が回っているのよ。

美しい言葉でも口先の理念でもなく、

事実として、実際に、結果として、ね。

こうした「たのしい動き」に、あなたも参加してみない?