『ヒミツ』第7巻 2 はじまり3
2 はじまり3
誤解のないように言っておくけど、
実体経済の低迷=株価の下落、じゃないわよ。
いまの金融マーケットは操作性が非常に高く、
実態経済とは乖離した動き方をする。
各種デリバティブも同様。
ネガティブな報道に飛びついて空売りなんかしかけたら、
それこそ、グローバルおじさんたちの思う壺。
ガバメントサックスなどのグローバルな機関投資家はね、
政府や中央銀行から情報をもらったり、
CIAなどのインテリジェンス機関と連携したり、
場合によっては世界各地のテロ組織とも情報交換しながら、
投資活動を行っている。
個人投資家に勝ち目なんか、あるわけない。
でも、彼らには大量のカモとネギが必要なので、
ときどき小銭が儲かるような情報をスポークスマンを通じてリークし、
人々を金融市場に誘い込むの。
それは証券会社たちもおんなじで、なぜ株ドルなる存在がいるのか、
なにが農耕的投資を成立せしめているのか、落ち着いて考えてみたらいいわ。
あなたの最大の武器は直観。
多数派の人々は労働や時間をお金に変えながら生きてるけど、
あなたは、「アイディア」や「肌感覚」をお金に変えることができる。
その特徴を研ぎ澄ますのよ。
労働や時間をお金に変えようとすると、苦労が多い。
会社の方針、予算の制限、仕様の制約、客の都合、
同僚たちとの人間関係など、さまざまな要因がからんできて、
神経をすり減らすことになる。
必然的に、労働時間も長くなりがち。
けれど、その割に、対価は少ない。
あなたが、身をもって証明してるでしょ。(笑)
けれど、アイディアをお金に変えるのは、一瞬。
「いいこと思いついた!」ってわくわく感をもとに仕事するので、
気分がよく、作業もはかどる。
周囲の人たちも、あなたと仕事してるとたのしいので、
いろんな協力をしてくれる。
孤軍奮闘するより、仲間たちの協力を得てレバレッジを効かせる方が、
当然、成果は大きくなりやすい。
みんなが小耳ネタを持ち込んでくるので、
重要な情報もあなたのところには集まりやすい。
みんながおもしろがって、わくわく感を共鳴させ、増幅させるとき、
ちょっと驚くようなことが次から次へと起こりだすの。
びっくりするような好循環が回り出す。
これこそ、あたらしい時代を豊かに、たのしく生きるコツ。
少数派の人々の、最大の武器。
あたらしい時代はね、その効果を体感し、
意識的に回す人々が創っていくのよ。
あなたが、「はじまり」そのものなの。
あなたの一つ一つの選択、日々の生き方そのものが、
あたらしい時代を創っていく。
あなたが行う、人類への大きな貢献。