『ヒミツ』第6巻 10暮らしの変化2

2023.08.12 その他

10暮らしの変化2

2030年以降の暮らしの変化で、もっとも大きいのは

シェアリング・エコノミーの急拡大かもしれない。

すでに自転車や車、別荘、駐車場、会議室など、

使っていな余剰設備を貸し借りしたり、

最初から共有化する前提の諸サービスが広がりを

見せ始めているけれど、経済崩壊後はこれが一気に広がるの。

いろんな方面で。

貧困化だけが原因じゃない。

社会制度そのものが変えられていくのよ。

資本主義はそのままに、私有財産権の制限がはじまるの。

時代のトレンドとして、事実上、って感じで進められていくわ。

たとえば、7~8年前、唐突に副業の解禁がはじまったわね。

「会社が従業員を抱えきれなくなる未来」、

「社員が1社だけでは食べていけなくなる未来」が

シェアリングという手法で適応的になった。

仕事をシェアし、従業員をシェアするって。

それが大部分の人に唐突に見えたのは、

あの段階で、その先のシナリオが理解されていなかったから。

いまのあなたなら、なぜあのタイミングで

副業の解禁が必要だったかがわかるはず。

同じことは、たとえば唐突にはじまった電動キックボードの

解禁にも見てとれる。

無免許かつノーヘルで、車道も歩道も自在に走り回れるって、

どう見ても危なっかしいのだけれど

「自動車を所有するのがむつかしくなる未来」って

補助線を引けば、かなり適応的なのがわかるでしょ。

「大麻の解禁」、「13万円以下の軽犯罪の解禁」には、

なにが見えるかしら?