『ヒミツ』第6巻 8ブジャデ2
8ブジャデ2
ブジャデ・パワーを使いこなすには、条件がある。
まず、最低限「被害者」は卒業することね。
あれ回してるかぎり、なにやってもムダよ。
とにかくネガティブ攻撃MAX、貧乏ビーム全開、
全力でバックするブルドーザー並みの力で、
あなたの運勢を押し下げちゃうから。
ときどき、「わたしはもう被害者を卒業します。
わたしは、他人から影響を受けません」って
アファメーションするといいわ。
ついでに、「わたしは強い。わたし安全」もね。
次に必要になるのは、一人で静かに過ごす時間を確保すること。
いい?
知らず知らずのうちに、あなたの波動は上がっている。
いま、自分史上最高レベルに、あなたの波動は上昇しはじめているのよ。
波動が上がると、他人の波動についても、
他人との差についても敏感になる。
低かったころは気づかなかった、
「精妙さ」を感じ取ることができるようになるの。
パッと見ただけで、なんとなく相手の心理状態を感じ取れる。
口ではこんなこと言ってるけど、
ほんとうはああしたいんだろうな、とか。
笑顔の下の不満も、明るいあいさつの影も、
快活にふるまっている寂しさも。
だから、他人といることが、だんだん辛くなってくるの。
拾っちゃうから。
わかっちゃうから。
無意識のうちに、重なってしまうから。
その力がよい方向で用いられると、
部下や同僚たちのケアが自然にできる、
トラブる前に声をかけられる、
炸裂前にあなただけ地雷の存在に気がつくってことになるけど、
「あなただけ」なので、他人に説明することがむつかしい。
論拠になるデータはないし、分析できる数字もない、
根拠そものもが「なんとなく、そんな気がした」なので、
他人にはまったく理解されないの。
場合によっては、「たんなる思いつきでものを言うなっ!」て、
ケアした本人に攻撃されちゃったりも。
そうしたことが何度もくりかえされると、
孤独になりやすく、無力感を感じやすく、
やがてその高度な能力のゆえに心を閉じてしまいがちに。
最悪の場合、その人自身が被害者化し、
ネガティブスパイラルを回すことになる。
だから、あなたには「余裕」が必要なのよ。
他人たちから離れ、一人になれる時間がね。
波形を整えることは、あなたにしかできない。
「精妙さ」をケアすることは、一人の時間にしかできないの。
回復のための時間、を意識して持つようにするのよ。
それができているなら、他の時間、あなたの「精妙さ」は
あなたの人生に必要なさまざまな豊かさを創出してくれるわ。
その「精妙さ」こそあなたの特徴であり、あなたの武器。
圧倒的に不利なこの時代を生きる、サバイバルツール。
そしてなにより、かけがえのない、あなたの本質。