『ヒミツ』第5巻 30 屈折1

2023.05.08 その他

30 屈折1

欧米各国は、これからきびしい時代に入る。

銀行たちの連鎖破綻は、止まらないわ。

以前、日本でも、拓銀一行が破綻しただけであれだけ長期にわたり、

深刻なダメージを北海道経済にあたえつづけた。

そんなの比じゃないくらいに、激しい経済の沈滞が作り出されていく。

作為のもとに

リーマンショック以降は、プラスの方向に粉飾が重ねられ、

あたかも西側諸国の金融システムは健全であるかのように

演出されてきた。

けれど、今回は違うの。

演出はマイナス方向に、むしろ粉飾をはぎ取る方向で重ねられていく

ロシアはもう終わりだ、

弱いから制裁を続けて追い込みをかけるんだって

演出を軽信してきた「うっかり八兵衛」たちは、

いつの間にか経済的なダメージは自分たちの方がはるかに大きい、

世界貿易を止めてしまった代償はあまりにも高く、

もう取り返しがきかないところまできてしまった

ということに間もなく気がつく。

いえ、お花畑の住人たちは、それでもまだメディアに踊らされ、

今後も「そうだ!そうだ!」って、言い続けるのかもしれない。

あらゆる物/コトには複数の側面がある。

便利な自動車にも、事故という避けえないマイナス面があるように。

事故のネガティブさをことさら大きく取り上げ、

社会正義を声高にふりまわし、だから自動車は禁止すべきだ、

事故を起こした車には使用制限をかけていこう、

なんて社会になちゃったら、その国の経済や産業の発展はどうなるだろう?

AI研究において、すでに中国は独走をはじめていたわね。

他方、西側諸国のAI活用は、これから規制されていく。

あなたも知ってる通り、AIはこれから、あらゆる産業や社会全体に

きわめて大きな影響をあたえることになる。

その活用の巧拙が、明暗をはっきりと分ける。

国際競争力そのもの、とさえ言えるくらいに。

西側諸国のリーダーたちが示し、

マスメディアが声高に連呼する演出報道って、

なぜこうも共通の方向性を持つんだろう?

なぜ西側諸国のIT企業たちは、手足を縛られることになるのだろう?

自分の頭で考えてみない?