『ヒミツ』第5巻 29 他力5
2023.05.07
その他
29 他力5
ここまできたら、なぜ世界がこんなにもネガティブな事象に満ち満ちているか、
なぜ人生にはこんなにも辛苦がつきまとうのか、理解ができると思うわ。
人々は、無意識のうちに、ダークな集合意識にアクセスするよう、
あの手この手で誘導されているの。
ついそっち側の選択をしちゃうよう、深層心理に何重にも
ネガティブな暗示をかけられているのよ。
それが「構造」。
すでに幼児の段階で、それははじめられる。
「あかずきんちゃん」は、肉親が狼に食い殺された話。
「シンデレラ」は、母親や姉妹からいじめ抜かれる話。
「ブレーメンの音楽隊」は、飼い主に捨てられた動物たちの話。
「ヘンゼルとグレーテル」は、親に捨てられた子の話。
「ジャックと豆のつる」は、恩人を裏切って窃盗を働く少年の話。
「白雪姫」は、継母が毒リンゴで・・・って、子供たちは毎晩毎晩、
恐怖や裏切りなどを深層心理に刷り込まれながら、育てられていく。
愛する親たちの手によって。
なぜ、それらは名作とされるのだろう?
寝る直前は、もっとも深層心理に刻み込まれやすい時間帯。
なぜそのタイミングで、そうした話を読み聞かせる習慣が
確立されているのだろう?
親を非難してるわけじゃない。
お父さんお母さんもまた、「構造」にからめとられちゃってるので、
しょうがないのよ。
お子さんがいるなら、あなた自身もそうしてきたはず。
「自分の頭で考えない」という、負の世代間連鎖ね。
でも、もう卒業してもいいかな、と自分の頭で考えたのであれば、手放せる。
変えられる。
手遅れなんてない。
いつからでも、どの場所からでも、再出発は可能よ。
そのために、気づいた人たち同士で、「他力/多力」を共鳴させていくのよ。