『ヒミツ』第5巻 19 デトックス3

2023.04.27 その他

19 デトックス3

あなたも、彼女たちの活動に参加してみたい?

いいわ。

やり方を教えてあげる。

この間、性格診断テストをやったでしょ。

16パーソナリティの。

あれがあなたのホーム。

ありのままのあなた。

できるだけその状態を保つの。

それが、あなたにとって「中庸を保つ」ということ。

リラックスして、ゆるんで、つねにありのままの自分でいつづける。

もちろん、ときどき傾いたっていいのよ。

ついカッとなったり、落ち込んだり、悩んだりしてもいい。

そのたびに気づいて、おっといかんいかん、そこじゃなかったって

軌道修正できるなら、別に問題ない。

筆者なんか、1年365日のうち、340日くらいはクヨクヨ悩んでる。

彼は感受性が強すぎるので、ふつうの人にはなんでもない

他人のちょっとした一言、一挙手一投足に、いつも勝手に傷ついてる。

正直、生きづらい人。

だから彼は、自分の会社なのに、出社することができないのよ。

でも彼は、その繊細さを上手に活用しているわ。

直観が非常に鋭いので、他の人たちが見過ごしがちな状況のちょっと

した変化を敏感に感じ取り、効率よく会社の舵取りをしてる。

一般的な社長が8h×20日=160hかかる実労働を、

彼は2h×16日(週休3日)=32hの出社時間でこなしてるの。

特に山奥で一人静かに瞑想しながら、世界情勢の変化や

奥の院の意思決定を読み取ることが得意。

ある種のテレパシーね。

だから彼はつねに、先回り先回りしてる。

実はね、こうした動き方をしている人たちは、

世界にたくさんいるのよ。

それこそ、何万人も、何十万人もいる。

高いポジションにいる人だけじゃない。

専業主婦の人もいれば、ただのお年寄りの場合もあれば、

小学生の場合も、バイト君も、患者さんもいる。

お弁当屋のちひろさんだって。(笑)

それぞれが、それぞれのやり方で、それぞれの場所で、

世界のデトックスを行っているの。

共通点は、「中庸を保つ」というその意識の在り方。

その人を核にして、まわりに似た資質の人が集まり、

「中庸を保つグループ」の波動が徐々に周囲へと波及していく。

最終的に、人類はみなそのようになっていくのだけれど、

彼女たちはその先発隊の役割を果たしている。

参加するのに、別に試験を受けたり、特別な場所に行く必要はない。

入門する必要もなければ、受講する必要だってない。

必要なのは、自分の頭で考えること。

そして、「自分のホーム」で中庸を保つこと。