選択2
大手だからいい、中小だからダメ、と言っているのではありません。
例外はいくらでもあり、経営者の価値観も異なる。
従業員だって、むしろ家族経営のアットホームな感じの方が好き、
という方もたくさんおられるし。
基本は、みなが自由に選んでいい。
ただ言えるのは、ここでもまた、選択自体は自由だけれど
その結果を受け取ることになるよ、という冷徹な事実。
・月に10個仕入れる会社と、
毎月1万個仕入れる会社の原価率は、
どれくらい異なる?
・適性を無視し、数人がなんでもやらざるをえない会社と、
100人がそれぞれ得意な専門分野に集中し、
「特化型の分業」ができる会社とでは、
効率はどれくらい異なるだろう?
・宣伝広告費が10万円の会社と、1億円の会社が勝負したら?
・今はキャッシュを生まないけど、
未来に花開く研究開発の部署を持てるなら?
・同じパターンで、それを海外にも輸出できるのだとしたら?
この三次元の物理世界では、スケールメリットが有効に機能するのは
火を見るよりあきらか。
だからわたしは、「中堅企業に脱皮する」という選択をしたわけです。
残念ながらわたしの経営能力では、スモールカンパニーのまま
当社が生き残るのはむりだろうな、と判断せざるをえなかった。
「通信業」という、非常に競争の激しい部類に属する、
という業種の特徴もあります。
楽天モバイルですら、ああですから。。。
心地よいぬるま湯から出ることは、さまざまな痛みを伴います。
キツいことを言わざるを得ない。
これまでと異なり、数字をストレートに求めたりもする。
各種の優遇措置に背を向け、自ら稼がねばならない。
特にマネジメントに関するわたしの要求はここ数年急上昇しているので、
リーダーのみなさんは正直大変と思います。
でも、それをやっていかないとあのグラフの中に入っちゃうよ、
毎年毎年、どんどん変えていくことが必要なんだよ、って強く思う。