『ヒミツ』第4巻 36 二人三脚5
36 二人三脚5
国際金融資本や王族連合の一員でもないかぎり、
あなたの最大の武器は「波動」。
兆円単位で資産をもつ1%クラブの会員でもないかぎり、
あなたの最大の資産は「二人三脚」。
これらが車の両輪とすれば、両輪をつなぐ車軸に相当するのが
「感謝」の気持ち。
せっかく高性能なスタッドレスタイヤを履いていても、
車軸がしっかりしてないと、動力は伝わらないでしょ。
ちょっとしたことで、かんたんに空転しちゃう。
「ありがとう」って言ってから寝る、たったこれだけの習慣で
人生は劇的に変わるんだったわね。
会話の末尾に、「****、ありがとう。」って付け加えるのも有効だった。
人生はうたかたの夢。
ニンゲンが起きているとき、魂は寝て夢を見ている。
ニンゲンが死ぬとき、魂は起き出し本来の自分に還る。
ニンゲンにとっての100年もの生は、永遠の魂からすればほんの一瞬の夢にすぎず、
何度もくりかえし肉体を変えては夢見る「夢見の時間」にすぎない。
それはたしかにはかない夢、一瞬のまたたきかもしれないけれど、
魂にとってはこの上ない喜びの時間であり、
成長の糧をえられる唯一の時間でもある。
だから、あなたの「個別生」は意義深いの。
あの有名人の生ではなく、あの美人の生でもなく、
あの大金持ちの生でもなく、あのすごい人の生でもない、
「あなた固有の人生」にこそ生きる意味がある。
なぜなら、成長の糧とは「多様性」のことだからよ。
大金持ちなどの典型的なステレオタイプはもうとっくに経験済みであり、
あなたに固有の性格、あなたに固有の事情、あなたに固有の関係をこそ
経験してみたかった。
だからあなたは、あなたたちに分かれ、いろんな角度から
多面的に二人三脚をすることにしたの。
あの人も、この人も、あの嫌いな彼女も、あの苦手な彼も、
あなたの「側面」の個別表現にすぎない。
あなたたちはみな、あなた自身なのよ。
日常の小さなできごとこそ、魂が憧れてやまない貴重な体験。
日々の小幸せこそ、魂が焦がれて長旅を続けている目的。
魂は、あなたの肉体に宿りたいがゆえに、あなたに恋焦がれたがゆえに、
はるか彼方の銀河からこの地球に来たのよ。
あなたの「個生」には、それだけの価値があるの。
あなたの人生だからこそ、わざわざ重なる意味がある。
自分を、もっと大切にしてね。
高次元側から、魂はあなたにいつも感謝しているのよ。
ニンゲンはそれを、「愛」と呼んでいる。