『ヒミツ』第4巻 35 二人三脚4
35 二人三脚4
いい人もいれば、悪い人もいる。
あたりまえね。
じゃ、悪い人ってどんな人?
たとえば、あたらしいプロジェクトは困難をともないやすい。
見えない地雷も多いし、なかなか思うようには成果を出せない。
そんなとき、あなたの味方になってくれる同僚は、まちがいなくいい人ね。
逆に、重箱の隅をつつくような、ネガな指摘ばかりしてくる人は悪い人。
でも、冷静に考えてみて。
あなたを応援してくれて、あなたのメリットを増やしてくれるのがいい人で、
そうじゃない方は悪い人って、おかしくないかしら?
前者は、無責任にあなたに同調してるだけかもしれない。
後者は、プロジェクトの成功をなにより願い、
あなたにぜひとも結果を出してほしいと思っているのかもしれない。
「良い/悪い」だったはずの判断基準は、ほんとは、
今後のキャリアやいまの立場を有利にするか、という「損/得」だったりして。
一般に、脳の欲望をかなえてくれるかどうかで、善悪や良否は判断されやすい。
仮面を剥ぐと、実は「損/得」って場合は非常に多いのよ。
でもね、「利益の最大化」ではなく、「経験の最大化」って視点を持てるなら、
話は変わってくる。
一見不利で、損な役回りを押し付けられちゃった場合でも、
そこからなにかを学べるのであれば、
「得難い経験ができるありがたいチャンス」として、受け取り直せる。
実際に経験してみると、頭で考えていたこととずいぶん違う、ってよくある。
当事者として関わってはじめて見えてくる真実だって。
一見、ネガティブな事象に思えたひどい状況は、実はその後の
人生を輝かせるための大ホームランだった、って意外とあるものよ。
あなたも、あの経験があったからこそ今の自分がある、って
体験談の1つや2つ、持っているんじゃないかしら?
いい人/悪い人って、短絡的に判断しないで。
ご縁があって関わっている方々はみな、ドリーム・チームのメンバー。
あなたのドリーム・チーム。
たしかに遠くを見れば、理想的ないい人たちはたくさんいるかもしれないけれど、
そういう人たちは必要なかったので、今回の人生であなたには関与しなかった。
あなたの波動に共鳴しないので、引き寄せあうこともなかったの。
でも、身近にいるこの人たちは違う。
あなたに引き寄せられたから、彼女たちは実際に集まった。
あなたは、彼女たちに惹かれたからこうして、事実としていっしょにいるの。
無意識のプロセスだったから、自覚してないでしょうけど。(笑)
だって、選択肢はほかにも無数にあったでしょ。
いくらでも、別の場所を選べたはず。
無意識のうちに吸い寄せ合ったのは、「魂の必要性」が交差していたから。
対立やひがみや被害や加害を通して、いっぱい学び合えるからこそ、
みなこの境遇に集まってきている。
もちろん、大いなる喜びも。
それぞれの、専属ドリーム・チームなのよ。
それぞれに、それぞれが、二人三脚のパートナー。