『ヒミツ』第4巻 0活劇
『ヒミツ』第4巻 0活劇
この巻では、主に2025~2030年が扱われる。
だれにとっても、ある意味、人生のハイライトのような期間だから。
おどろくほどいろんなことが起こり、おどろくほどいろんなものが変わっていく。
まさにガラポン。
どんなファンタジーよりもファンタスティック。
どんなエンタメよりもエキサイティング。
すべてが現実なのに、前例のないほど現実離れしたリアリティ。
人類史上、空前の規模となる大活劇よ。
ただし、一部の人たちは気づいている。
これは「劇中劇」なんだって。
彼ら/彼女たちは、特定の方向性をもった情報に前もって接しておくことで、
ある程度の準備を済ませておこうとする。
手抜きをしているわけじゃないし、臆病ということでもない。
自らの選択と指針を明瞭にした上で、さてどこまでそれをつらぬけるだろうか?
次から次へと襲い掛かってくる苦難をかわしながら、
自分と仲間の力を合わせることで、どこまで人生を切り拓いていけるだろうか?
俳優兼劇作家という立場から、大活劇をたのしもうとしているのよ。
本書は、一貫してこうした人々のために書かれている。
もっとも多くの苦労を経験する層になるから。
数としては圧倒的に少数派なので、自ら切り拓くという側面と、
理解しない多数派との摩擦を回避しながら共存の道を探るという、
両面作戦をとらざるをえない。
仕事上だけでならまだなんとでもなるんでしょうけど、
大事な家族との関係でも、夫婦や恋人同士においても、
愛するわが子との間においてさえ、おなじ葛藤が展開されるのだとしたら、
味わう辛苦は並大抵ではない。
ポジティブ・スパイラルを回しているからといって、
バラ色の「うふふ、あはは」だけの人生にはならないの。
だから少しだけ、あなたは自分自身にヒントを出しておくことにした。
この本は、あなたから、あなたにあてたメッセージ。
あなたはあなたを巧妙に操作して、本書に出会うよう仕向けてきた。
偶然なんかじゃないの。
世の中には膨大な数の本が出版されているし、
ネット上にも、それこそ無数のブログやSNSの記事がある。
「偶然」がどの程度天文学的に低い確率にならざるをえないか、
ちょっと想像をめぐらせばわかるでしょ。
さあ、用意はいいかしら?
幕が開くわよ。